ガネちゃん、密売人になる
すっかりガネーシャのペースにハマった私は、満たされない食欲にため息をついていた。
「ア〜、何かいいことないかな〜」と、冷蔵庫を見つめながらささやいた。
するとガネーシャがおもむろにギャングの格好で現れ、そろそろ薬(ヤク)欲しなってきたみたいやね〜
これ、売りましょか?
と、おもむろに白い粉を私に見せた。
「ガネちゃーん、いくら神さまやからって言っても、法にふれるような事したらあかんわ〜。
あかん!あかん!」
と、首を横に振った。
「ま〜、ま〜なめてみなはれ。美味しいおすえ〜」
と、すり寄るガネちゃんを払いのけ、私は天童よしみになってみた。
「なめたらあかん〜🎶、なめたらあかん🎵」
すると、ガネーシャは、
「が、ははは……」と笑いながら、
「これは、砂糖や〜。何?感違いしてるねん。」と、あっさり言い返された。
砂糖の中毒性について
「あ〜びっくりした〜。砂糖って、そのものズバリはあんまり興味ないけど…」と、言うと、ガネーシャは首を傾げながら、こう説明した。
「あんた、毎日どれだけ砂糖の入っているもん食べてるかわからんのか〜?
あんたが、これ美味しい〜と感じる食事の中で、ちょっとした隠し味に結構入ってるんやで。
例えば、さっきわしが取り上げたマロンケーキなんか典型的やね〜。」
「ま〜、そりゃそうだけど、それがな、に、か??
別に悪くないでしょ〜」と、私が開き直ると
「わしの恋人で、オードリーちゃんがいるんやけど、あんたの友人に、ヘルスコーチのヘップバーンちゃんおるやろ〜。
あの子が、書いていたの読まへんかったんか〜?
砂糖はとてつもなく中毒性が高いので、昔はコカインと呼ばれていたそうや。
あんたが、冷蔵庫を眺めながら、何かいいことないかなぁ〜、とつぶやいている姿を見て、わしゃ、ピン!ときたね〜。
そろそろ、ヤクが切れてきたな〜ってね。
あんまりこむずかしい事はヘップバーンちゃんのブログ読んどいて、要はこれをどうやって体から抜くかが問題なわけやね〜。
いっそのこと、逮捕されてみる?」
「きや〜、いらん、いらん!
そういえば、以前書いたエリカアンギャルさんも同じ事言っていたわ〜。
逮捕されたら、好きな事できひんから、遠慮させていただきますが、砂糖中毒か…」
私はおもむろに無意識のうちに、脂肪様の大好物をお供えしていると思うとちょっと愛おしくなった。
そして、浮き輪をつかみながら、なでなでしてみた。もうすぐ臨月か〜。
夏までに産みたいな〜。