自分のことを一番知っているようで、知らないのが自分であるということを皆さんはご存知ですか?
実は、私は人のことはわかるんだけど、こと自分のことについては全くわかりませんでした。
例えば、自分の得意なことです。
学生時代は成績で評価を下されるので、なんとなくこの科目が得意なんだということは理解していましたが、一旦、社会に出ると自分の何が得意なのか知る物指しがなく、人からすごいと褒められても「いやいや、自分なんて…」とか、それは社交辞令でしょうと思っていてなかなか受け取ることが出来なかったのです。
今日は、自分の人生におけるコーチをつけたことで、自分の良い所がたくさん見つかり、それが自己肯定感にも繋がり結果的に良い方向に向いてきているということについて書いてみたいと思います。
私は、ゴルフのコーチと豊かな人生を送るためのコーチをつけています。
今まで自分自身のメンターコーチをつけて、『すごく良かったよ!』と言うことは頭でわかっていたものの、何がどういいのかを言葉で表現することができませんでした。
ゴルフのコーチは成果が目に見えてわかるのです。例えば、今まで打てなかったのに打てるようになったとか、飛距離やスコアが伸びたなど明らかに状態や点数で一目瞭然なのです。
では、メンターコーチは私にどうやって結果をもたらしてくれたのでしょうか。
最近ゴルフを習い始めたのですが、ゴルフのコーチは1度にたくさんのことを教えません。
もちろん、基本的な事はざっくりと教えるのですが、そもそも全てを理解できないですし、それ以上深く教えると頭が混乱してしまって、体が動くより先に頭で考えてしまって行動できないのです。
そこでコーチは、基本的なことをざっくり言うと、「さぁ振って!」と練習を重ねていき、適時、指導を加えていくのです。
正に行動ありきなのです。
人生のにおけるメンターコーチもそうです。始めは様々な話をしますが、一見すると日常茶飯事の友達との会話のようでした。
なので、セッションが終わった後、何が変わったかなんて全く判りません。
むしろ、なんでこんな世間話してるんだろうと言う気持ちだけが残るのです。
こんなことって効果あるんだろうか?そんな感じで半年ほど過ぎました。
実は、コーチは何が興味があって、何を大事にしているか?について、私の心の中を探っていたのです。
そして時々、「〇〇の話をする時とってもうれしそうにするじゃない、それって、ほんとに好きなんだね。」とか「そっか、こういうことを大事に思ってるんだね」と相槌を入れてきます。
すると、なぜか私の頭の中に、「そうなんだ…私、こういうことが好きなんだ〜」とか「大事にしてるんだ…」と再確認できるわけです。正に、メタ認知です。
例えば食べ物の話で言うと、「私はイチゴケーキよりチーズケーキが好きだわ」とか、「〇〇店のマカロンがとってもおいしかったよ。」何度も口に出して喋っていたとします。
それを聞いたコーチは、「洋菓子が好きなんだね、その話になるとニコニコと嬉しそうに話しているよ」とフィードバックが返ってきます。すると、以前からそこに気がついていない私は、このフィードバックを聞いてようやく気がつくのです。「そうなんだ…私は洋菓子が和菓子より好きなんだ」と。
すると翌日から、そのことを覚えていますから積極的に洋菓子を食べたくなったり、買いに行きたくなったりするんです。
しかも、自分はそれが好きだと認めてしまうと、食べると太るからとか健康に良くないという罪悪感がなくなり、そっか、自分は本当に好きなんだ。それを食べると幸せを感じるんだと思い、自然と行動に移せるようになってきます。
今のは、例え話ですが、こういったことがセッション中の会話の細部にちりばめられています。
すると私はセッションが終わった後、自分が何を大事にして何が嫌なのかと言う事を日常生活の中で選別しだすのです。
それは些細なその場その場の選択なのですが、それが、ほんの少しずつ毎日繰り返されると一体どうなると思います?
0.2%の改善でも、1年経てば複利で200%になるわけです。
そして、1年2年経てば、自分の心地よいこと、心地悪いことの根拠がぼんやりと見えてきて、何を大切に思っているかが次第に認識できてくるのです。
自分を知ることは生き易さのうえで重要ですが、なかなか自分を知ることが出来ません。
しかし、コーチをつけて、様々なフィードバックをもらうことで、自分が何を大事にしているかを知るきっかけができます。
ここを上手く使いこなせるようになると、嫌なことでもアサーティブに相手に伝えたり、冷静な判断や行動が出来るようになってくるのではないかと思っています。