使いづらかった日本間が、今ではみんなが集える家作りに変わってきたんです。
特に、大きく部屋の模様替えをした訳でもなく、改装費用に莫大なお金をかけた訳でもないのですが、ここ数年で、見違えるように使いやすくなってきました。
これは、私の中で掃除するという行為から、要らないものは処分するという気持ちに変わって、それから徐々に何も無いキャンパスに絵を描くようにどんどん夢が膨らんできたからだと思います。
では、同じ家でも、以前と今の感じ方が如何に変わったか?を書いてみたいと思います。
日本家屋の間取り
私は田舎にお嫁入りをしてから日本家屋の使いづらさというものをひしひしと感じていました。
例えば、玄関を入ると土間と言われるコンクリート敷きのスペースがおよそ6畳位あります。
昔は、ここで靴を脱がずに、火鉢を置いてちょっとした来客をもてなすという事が頻繁にありました。確かに、靴を脱がないのでかしこまった感じもありませんし、玄関の登り小口に座布団を置いておけば立派な椅子になる訳です。ご近所の方が来られたら、よくお婆ちゃんが玄関で立ち話をしていたのを思い出します。
そして、その土間を上がると和室8畳×2部屋と6畳×2部屋、田んぼの字のような形で集合し、障子で仕切られた座敷があります。江戸間に比べると一畳あたりの幅が広く、全部で30畳ほどあります。
とても広い和室なのですが、障子で仕切られているだけなので、プライベート感が全くなく、大勢の寄り合いなどには適していますが、個人の部屋としては非常に使いづらい空間でもありました。
居間には、床の間があり、大きな仏壇とテーブル。納戸のようなものが無く、小さな押し入れが2箇所あるだけです。
日本家屋の難点
昔はどの家もお葬式を自宅で執り行っていましたので、こういった部屋も障子を取り払えば大広間になって会合には便利ですが、このような催事が年に何回あるでしょうか?
最近では、親戚が寄っても、食事はレストランなどで済ます家も多く出てきてますし、結婚式はさることながら葬儀でさえも、会館を使うことが通常になってきました。
すると、大広間も本当に使わないただ存在するだけの空間になっていたのです。
掃除が気持ちに変化をもたらした
田舎の家って広いのですが、変に広いので『いつか使うもの』を、『もったいないから』『とりあえず』と使わない部屋に置き、ほとんど物置部屋になっていました。
しかし1年ほど前から、徐々にこういった『いつか使うもの』を、要るもの、要らない物、思案中の3つに分け、使わないものを思い切って処分しました。すると、かなりの空間ができたのです。
以前の私なら、使わないんだから『とりあえずおいとけば・・・』と言う意識がありました。
するといつまでたってもその部屋はきれいにならず、それどころか、物がどんどん溜まっていくのです。
更に片付けるのが嫌になり、物置き場になってしまうのです。
しかし、思い切って片付けたことによって、きれいになった空間を何かに使えないか?と思うようになりました。
確かに目の前に、何も無い空間があると心も清々しいですし、アイデアも湧いてきます。
それから半年、時折、友人が泊まりに来てくれたり、就職によって家庭を離れた子供たちが友達を連れて泊まりに来てくれるようになってきたのです。
心を整える重要性
このようにきれいにしたことによって、自分の中で意識が変わり、新たな目的が生まれました。
もし、あの時きれいにするということをしていなかったら、今、法事などの親戚が集まる行事や子供・友人の宿泊にも出来ず、使いづらい部屋がいくつもある、殺風景な田舎の家になっていたことでしょう。
今では、使いづらかった30畳ほどの日本間も、遊びに来る参加者の人数によって、間取りを変えられるので、ある程度の人数にも対応でき、有効に使用出来るようになりました。
こうやって考えると、単に掃除をするだけでは無く、物を整える事で、気持ちも整いそれによって新たな変化をもたらしました。
また、お正月前には、テレビやコタツ布団を買って家族団らんのひと時も持つ事ができたのです。
お金は、余裕が出来た時に予算に見合ったものを買い揃えて行けば良いわけですから、先ずは、自分の気持ちをいかに整えていくかが大切なことかと感じています。
懐かしいですね〜〜。始めは、こんな所からスタートしました!