ガネーシャ、遊びに行く
「只今、妄想中!」ってふすまに張ってあるが、いっこうに出てこないガネーシャにしびれを切らして、声をかけてみた。
「ガネちゃん~、今日はちゃーんとあんみつ買ってきたよ~。
一緒に食べよう~」
「……」シーン
あ、ら、…
だいたい、あんみつのあんという響きにすら過剰に反応するガネーシャが今日は、うんとも、すんとも返事がない。
あいつ…脳卒中で、倒れたか?‼︎
と、不安がよぎり、勢いよく
「ガネちゃん~!大丈夫~!??」
とふすまを開けた。そしたら、いるはずのガネーシャの姿がまっくない!
???ガネちゃんどこいったんやろう、大好物のあんみつ、差し置いて出て行ってしもうたけど…
そして、あたりを見渡すとノートパソコンが開けてあり、クルミンのブログが開いてある…
もしかして…いや~な予感がよぎるやいなや、ガラガラと玄関の音が聞こえ、
「今、帰ったで~。
あ~美味しかった~、美味しかった。 ゲップ」と擬音のが聞こえてきた。
私は、慌てて玄関に走り寄るガネーシャに声をかけた。
「あのね~、心配したやんか。どこいってたん?」
と、少しイライラした口調で、尋ねると、
「なに言うてんの?あんたも、この間は、有馬温泉に命の洗濯に行ってきたらしいやんか~わしほっといて!」
と、すかさず返答してきた。
「そやかて…。押し入れで、倒れているかと思ったわ。ごめん、ごめん。
で、どこいってたん。あんみつまでほったらかしていくぐらいやから、どないかしたんかなぁ~と思って…」
すると、ガネーシャはマシンガンのように話し始めた。
くるみ亭突撃隊
「あんな~、あんたの友達、クルミンちゃん。
クルミンちゃんのところに、ちょっとお邪魔してましたんや。
ここから、ちょっと遠いけど、わし神様やからどこでもひとっ飛びですがな~。
先日、クルミンちゃんに会いたい~って、メールしたら、是非に!との事。そこで、はるばる、お伺いしたわけや。くるみ亭に。
行ったら、『ガネちゃん、よ~きたね。』って言って、歓迎パーティーや。
そういえば、あんたの友達もおったな~。確か、hi6e3とか、な、な、な、??ナントカさんとか…。
とにかく、爆笑の渦やで、ハッピー~クッキー~ハグキ~みたいに、気持ちはウハウハや。
うまいもんも一杯食べたで~。
なに食べったって?
レシピの投稿見てみ~!
結構、健康食投稿されてるわ。わしも、甘~いもんが大好きで、目がないんやけど…
今回は健康食のオンパレードやったわ。
しかし、沢山食べて、笑って、ほんまガネちゃん、幸せ~やったで~。
結構、簡単に作れるレシピもあるので、バリバリ働くおか~さんにも、それから、ぐーたら主婦にも大うけや~。
あんたもやってみたら!」とおもむろに、くるみ亭んサイトを開けた。
愛が溢れる投稿
「そういえば、hi6e3ちゃんもわし好みやね~。可愛いといおうか…。
ハイ、のどかわいたでしょ~。ってやさ~しく、わしテーブルに、食後のコーヒーとデザート出してくれるねん。
きめ細やかな心配り、嬉しいやんか~。お嬢様も一緒にきっとてな~。
思わず、このガネーシャ、ふつつか者ですがよろしくお願いします~。ってお嬢様に抱きついたわ。
このブログには、そんなおかぁー様の愛が溢れているんやで~」
「は、はぁ…」
呆れかえって、私は空いた口が塞がらなかった。
今日はガネちゃんの方が、ウキウキみたいや…。
そう、先日の有馬温泉から帰ってきたときの私みたいに…
今日は、つべこべ言わずに聞いとこう。機嫌いいから。
そして今日のメニューは、バリバリ働くおかーさん向けのメニューでいっときましょう~。