私達の住んでいる区(村)では、4つの班に別れて連絡事項・行事・清掃を行い、その集合体が区(村)という位置ずけになっています。
なので、取り決め事は、区長さん並びに3役さんと各班長さんが事前に寄り合って大筋を決め、決議を年に1回初寄りである年始に総会で決議されます。
そして、班長さんはその班の輪番制になっているのですが、今年は順番で班長になりました。
すると、私どもの班ではそれに伴い、庚申さんを班でお祭りしていますので掛軸と共に我が家にやって来られました。
「庚申(こうしん)信仰」
中国の道教で説く三尸(さんし)説を母体としている。
「庚申=かのえさる」の夜、人の体内に住む「三尸(さんし)」という虫が、その人が熟睡している間に、天に上って、閻魔さまの眷属である「司命」(閻魔大王の眷属参照)に善悪の報告をするそうである。大きな罪は300日、小さな罪は3日いのちが奪われる、とされる。
庚申の日ごとに常に徹夜をしていれば、三尸は天に上って司命に人の罪過を告げることができない。だから庚申の晩に身をつつしんで夜明かしをすれば、早死にを免れて長生きをすることができる。 このような思想を「庚申信仰」と呼ぶ。
元々は、庚申さんを班で祭る事で、年に何回かある庚申の日にみんなで寄ってよもやま話をしながらお酒を飲みゲームに興じて、夜を明かしましょうよというのが始めだったのかもしれません。(私は30年前に嫁いできたので想像ですが)
ただ、戦前は集会・結社が禁止されていたので、宗教上の集まりである「庚申講」を利用し、地域の会議をしていたそうですし、「話は庚申さんで」というニュアンスを以前聞いたことが有ります。
実際、ここ数年前までは班のみんなが年に一回班長さんのところに集まり、その日の夜はすき焼きを食べ、一杯飲みながら親睦を深めるために開催されていました。
祖父母の時代は、真夜中まで酔い潰れる程飲み明かしたことがある、と聞いたことがあります。
今では、過疎化が進み若い人が実家にいないため、庚申さんにお供えした乾き物と一緒にお神酒をよばれる程度になりました。
今年は、我が家に庚申さんがやって来られ一年間お祭りをさせて頂くことになります。
こちらが、その掛け軸です。
青面金剛童子。
鬼をふみつけています。
手前には三猿(見ざる・言わざる・聞かざる)と、2羽(つがい)のニワトリが描かれています。
お供え物のような物も描かれています。
お供え物は、酒・洗い米・塩・水になります。
2018年は、1月28日が庚申の日となるようですね。