「あ~腹減った。ようやく買ってきたんかいな。」
「あのね~、忙しいねん。毎日、毎日スーパー行っているわけではないんやから…
おまけに、さっさと掃除せ~って言われたから、昨日は会社早退して夕方から衣替えしましたわ。」
「そりゃ、え~こっちゃ。ほんで、ど~やった?」
「ど~やったって?
ま~、片付きましたが…。まだまだ、すっきりしたわけではなく…。氷山の一角やね。
片付いたと思ったら、すぐ散らかるねん。我が家には、『片付ける人<散らかす人』の相関関係が成り立つから、そんな簡単にスッキリする訳ないでしょ~」
「がははは…
年齢と共に新陳代謝が悪くなるって言うけど、あんたの家も相当やで~。
ま~、しばらく、頑張りなさい。
ほな、おやすみ。」
と、言うやいなや、ガネーシャはクルッと背中を私の方に向けてイビキをかきはじめた。
いやいや、ちゃうやん…せっかく、あんみつ買うてきたんやから…
私は教えを請うべく、 ガネーシャに問うてみた。
「ガネちゃん~、ガネちゃ~ん」と猫なで声で呼んでみたが、私に 全く興味がないらしく完全無視!
そこで、先ほど買ったきたスーパーの袋から今度は大福を取り出した。
「あんみつもええけど、これも美味しそうやなぁ~。
そや、今からお茶でも入れて食べよ~。だ、い、ふ、く。」
と、私は独り言を言っているかのように、ガネーシャの耳元で囁いた。
ガネーシャは大きな耳をピクピク動かしたかと思うと、ゴローっと音を立てて起き上がった。
そして、私の持っている大福をまじまじ見ながら、「これ、ふたばの大福ちゃうな~。ま~ええ、お茶にしようか…!」とつぶやいた。
こいつ、どこまでブランド嗜好やねん。
京都にあるふたばの豆大福は関西では結構有名な品だが…こんな田舎にあるはずもなし。
ま~ええ、え~調子で乗ってきた…
「ガネちゃん、一緒にお茶するのはいいけど、もうちょっと教えを請いたいねん。
せっかく、我が家に来てくれたんやから、そない寝てんと…」ブタになるでと心の中でつぶやいた。
ガネーシャはおもむろに、大福を手に取り、
「そやな~今日は涼しくて気持ちいい一日やったから、ウオーミングアップとでもいきましょか。
ハイ、掃除!」と言うと掃除機とモップを渡された。
「いや~違うでしょ。もっと、新しい~、ニュー教えを教えてよ。」とガネーシャに問いかけると、
「あのね、たった一日しただけで、私は断捨離できた~って思ったら甘い!やんで。
日々継続することで、それが習慣になり、力になるわけやん。それが習慣化、せんかったら年末の大掃除と同じやん。元の黙阿弥。
まーダイエットで例えるなら、リバウンドですがな。
ちゃーんと家が整うまで、努力しなあかん。」と、ガネーシャは口に大福をいくつも放り込んで、私に説教し始めた。
「できれば、楽な方がええんやけど…。それに、毎日掃除もあきるやん。他のこともついでに教えてちょうだい~。」
ガネーシャは仕方なく、『夢をかなえるゾウ3』をふところから出しページを開いて読み上げた。
「苦しみを楽しみに変える方法」
-
目の前の苦しみを乗り越えたら手に入るものを、出来るだけ多く紙に書き出す
-
欲しいものが手に入っていく「ストーリー」を考えて、空想を膨らませていく
-
手に入れたいものを「目に見える形」にして、いつでも見れる場所に置いておく
-
これらのやり方を、さらに自分流にアレンジする
これや、部屋掃除して綺麗になったらどんな感情が生まれた?
家の中が、ほんまに綺麗になったら、どんなことしたい?
例えば、人を家に呼んでホームパーティもいいやろう、片付いたあかつきには、家をリホームするでもいいやろう。
これは、ほんの一例や。
ワクワクして、楽しいいことを考えるんや。そう、妄想してみ~。
のりちゃん(神田昌典氏)にもこうやったらええで~って教えたったら、すっかりハマって、どうやったら体系的にこの妄想ができるかを考えたわけや。
それが、ストーリー思考と言う本になって、今、ばかうけやん。
わしにも印税の一部を寄付してくれているんやけど、のりちゃんの賢いところは、自分流にこの教えを変えたところやな。
ま~、まだまだ足元にも及ばへんさかい安心し、たくさん学んで、沢山失敗したらいいねん。
そういえば、あんた、ものくろさんやったけ…?
ものくろか、しろくろか知らんけど、グループ作ってブログ勉強会に参加してるそうやなぁ。まだ見たことないけど、なかなか、急成長株やんか、それ。
そうやって、ブログ書いて、自分の学んだ事を自分流にアレンジする事で、どんどん夢を叶える為の基礎体力がついてくるわけや。
その時に、みんな誰しも挫折する事いっぱいあるやろう。そんな時に助けてくれるのが、仲間や先生なんやで。
わからんかったら、教えを請いなさい、わしに大福くれたようにな。
誰でも、つまずく!自分だけやない!
こうやって、ブログを書く事で、自分の中でストーリーが出来上がるやろ、そう、成功するイメージや。
何度も書いては消し、頭の中でいっぱい考え、声に出したり、タイピングしたりして身体を使う。この時間がとても大事なんや。
ブログを書く事、誰かに強制させられたわけちゃうやろ。自分で決めた事やん。しかも、受講料払ってセミナーにも出かける始末やん。
そうやねん、好きでやっている事やから続くわけや。
しかも、コツコツ続けていると、こんなブログでも読んでもらって、初めて会った人でもすぐ友達になれるで。私は、こんな人です~ってな。
とにかく、楽しむ事が長続きの秘訣やん。しばらく、試行錯誤しなさい。
あ、言い忘れた。掃除もおろそかにしたらあかん。
友人が、お手伝いさん雇えば~って、アドバイスしてくれたみたいやけど、最低限身の回りを整えるのは、基本中の基本やからちゃんと習慣化して、家が素晴らしくなったら、今度は、家を改装してお手伝いさんを雇えばいい。
それまで、ワクワク妄想しておきなさい。夢は叶うから。」
グググッ…
私のお腹が鳴ったので、大福を食べようとテーブルを見たら、ガネーシャのやつ私の大福まで食べとった。
はぁ~、と思ってガネーシャの顔を見上げたら、「糖質制限ダイエットやん、我慢しなさい」とあっさり切り返された。
まっ、今日はえ~話聞いたから、我慢しとこ。
ガネちゃんはまだ居座るらしい、今日は少し肌寒いからといって押し入れから厚手の布団を探し始めている…