本を読み終えた時、そして読んでいる途中でも私たちは、いろいろな感情が浮かんでは消え、消えては浮かびしています。
ハラハラしたり、ドキドキしたり、ページをめくればめくるほど、どんどんストーリーに飲み込まれていき、今の自分が現実なのか、それとも、、、、。
主人公の感情に錯綜しながら、まるで自分が主人公になったように感情がそっくりそのまま乗り移っていくようです。
で、本を読み終えた瞬間、あ〜〜よかった!とか。面白かったよ!としかいうことができないんです。
では、本を読んでいる時の感情はどこに行ったのでしょうか?
確かに、あの部分で心が揺れ動いたのは間違い無いのです。
では、あの部分ってどこよ?
主人公、こと葉は、大手製菓につとめ、お気楽なOL生活を送っていました。
その彼女が友人の結婚式で、心震わせるスピーチを聞き、スピーチライターと言う仕事をを自ら選び成長していくストーリー展開は、まるで、清々しい青春ドラマのようでした。
そして、それは私にとっても若き自分と重ね合わせてたシーンでもありました。
私も大手製紙メーカーに勤め、お気楽なOL生活を送っていました。
当時はまだバブルな時代全盛期で、賞与が年に3回もでた時代です。
しかも、今から考えればほんとお気楽で、朝9時に駆け込みセーフって感じで会社の出勤簿に印鑑を押し(まだ、タイムカードが導入されていなかった時代です)夕方の5時まで仕事をすると、はい!終了って感じで事務机のノートをさっさと片付けて帰ったものです。
夏なんて、まだ日が高かったので、その後自分の好きな習い事や、買い物も十分に楽しめました。
そんな数年を過ごしていたのですが、私の居場所はお気楽なこの職場でないことを悟り、さっさと海外に行ったのです。
もちろん、両親も祖父母も会社をやめることや海外に行くことを心配していました。
なにせ、30年前のことですよ。退社と言えば寿退社しかないと言うぐらいでしたから、、、。
その当時は一年かけて両親を説得したぐらいです。
この小説で、主人公のこと葉が、会社をやめるとき両親は反対したようですが、その時のおばあちゃんの言葉が心に残りました。
安定した仕事で幸せになるのもいい。けれど、人を感動させ、幸せにする仕事に就けるのはもっといい。
私たちはつい安定した生活を望み、その平凡な生活を時には退屈に、時には何も考えずに過ごしてきています。
それはそれで、本当に幸せなことです。
でも、自分自身もそうでしたが、枠からはみ出たことで当時たくさんの経験をし、今となっては青春の1ページを飾っているのです。
時間と共に忘れていた青春の1ページは、今も変わらず私の血や肉となり人生の肥やしとなっているのです。
『CHENGE』は『CHANCE』
『CHENGE』は『CHANCE』たった1文字のGとCを変えるだけで、チャンスに変わります。
私たちは、安定した生活、何気ない生活の中でほんの少し変えるだけで、大きなチャンスになることだってありうるのです。
「本日はお日柄もよく」と言うありふれたストーリーから、自分らしい人生に塗り替えて行くそんな勇気をもらいました。
オススメの理由
ストーリーはリズムよく時間軸に沿って、時に回想シーンを交えながら移り変わっていきます。
なので、どこが良かったのかが、ぼんやりしているのです。
しかし、それは忘れかけていた青春の思い出だったのかもしれません。
一言で言えば、女性なら一度は経験したことであろう懐かしい、そして情熱的な思い出のシーン、そして、誰もが聞いたことのあるフレーズ「本日はお日柄も良く」
そこに自分と重ね合わせ、主人公の心震わせるスピーチライターという仕事に出会い成長していくストーリー展開は、まるで、清々しい青春ドラマのようでした。
そしてことの始まりは「本日はお日柄もよく」そして、結びも「本日はお日柄もよく」で終わっている、主人公のストーリー展開をお楽しみくださいませ。
こちら、オススメ頂いたすぐっちさんのブログです。
男性と女性でこうも感想が違うのですから、あなたが読んだらまた新しい発見がありますよね^ ^
本との出会いは、自分の経験をより立体的にしてくれるようです。