ジャ〜ン!
商人ガネーシャが帰ってまいりました
昨夜、東京から帰って来ると、なにやらごそごそと押し入れから音がするのです。
おかしいなぁと思って恐る恐る近寄りました。だって、泥棒?かもしれないんですもの。
そこで、押し入れに近づき耳を立てると、ふすまの向こうから、なんだかいびきが聞こえてきます。
『も、もしかして?』
居ても立ってもいられず、押し入れをサッと開けると、「ガンガラ、ガーン!」なんとガネーシャが転げ落ちてきたのです。
私は嬉しくなって、「ガネーシャ待っていたの〜。どこいってたん?!」と、抱きつきました。
「い、痛いやないか!
何してんねん。も〜〜乱暴な!
わしゃ神様やから、もうちょっと丁寧に扱わんかい!」
と、ガネーシャが言うまもなく、私は嬉しくなって、「何してたの〜〜?!待ちくたびれていたわ!」と、ニヤニヤしながら言いました。
「わしか?ニューヨークやメトロポリタン美術館でな、ガネーシャ像がえらい売れて、ここいらで休憩や。
マンハッタンのねーちゃんもえけど、ちょっと田舎暮らしも恋しくなってきたから帰ってきたちゅうワケや。
ところでおまはん、小商いのススメっていうやってるらしいやん?
どや、それおもろそうやなぁ〜〜。」
「は?はーー?! よう知っているやん。 どこからそんなネタ仕入れできた?」 と、聞き返すと、
「何言うてまんねん、わしは神様やでーーー。
知らんことはなにもない。 特におまはんの事はなぁ〜。ハハハハ、、、。
おもろそうやんか〜〜。それ!で、どうやってやるんや?」と、ガネーシャ。
「だ、か、ら、ガネーシャが小商いを始めたから、私もそれやってみようかなぁ〜って、考えていたわけやん。」
「あー、なるほど
おまはんが勧める小商いの理由は何や?言うてみ。」
う?うーーーん。
と考える私に、ガネーシャが追い打ちをかけるように理由を話始めたのです。
ガネーシャが、小商いを勧める2つの理由
*起業するにはお金も時間もかかる
起業ちゅうのは、お金がめちゃくちゃかかるわけや。
元手が少額で始められるビジネスもあるかもしれんけどな、すぐに成功するわけじゃない。
ざっくり考えても1年〜2年は冷や飯を食わなあかんなぁ〜。
どんだけ大変かって、まず定期的にお給料入ってけーへんし、しかも病気になったら働けへん。
労働が お金に変わるまでには、時間はかかると思っていても、実際、それがヒットするっていう保証なんて何一つない。
一生懸命働いても、売り上げが全くゼロという月だってある。 どんだけ商品が良かっても、お客さんの手元に届くまで時間がかかるからなぁ〜。
起業したからと言って、お金がすぐに入ってくるわけない。 頭で考えてたって失敗が山ほどある。
だから、小商いという小さな単位で考えるんや。
結果、お金にならんかっていい。自分がどれだけ世間で実力があるかを試してみる。これが面白いわけや!
*失敗しても学ぶべきことがある
賢い人に限ってなー、なんでも頭で考えるから行動できひんことがよくあるんや。
特に、サラリーマンのように会社からお金もらってたら、なおさらや。
寝ててももお給料がもらえるってことあるやろ。有給がいい例や。
そやけど起業は違う。 一生懸命考えたって、どんだけ努力したって売れへん時もあるし、ひょっこり考えたことが、たまたま大ヒットちゅうこともあるわけ。
試さなお金にならへんし、試したかでお金にならへん時もある。
せやけど、そうやって考えることが大事なんや。
千円でも一万円でも、どうやったらもうかるか?を考えることが成長になる。
だからおもろいんやん。
そこには先輩や後輩もない。
上司でも部下でもない。
人と人。買い手と売り手や。
トライ&エラーが自分を成長させる。人としてもな。
なるほど、、、ガネーシャ早速ええことゆうてくれるやん!
と、思ったのもつかの間、そんな、こんな話を、延々と聞かされ続け夜が更けていった。
今日は許したろ、、、、。