先週末、パーソナルファンデーション合宿の最終回に参加しました。
13回を4年にわたって開催されたこのプログラムは、自分の人生の土台を見つめ直す場だ。
10の柱、24のプログラムチャート。大の大人たちが1泊2日をかけて、自分自身と向き合い続ける。最後のテーマは「あなたの選択」「あなたの人生に投資する」だった。
直感ってなんだろう?
グループワークで「収入を得られる能力」について話し合っているとき、私はふと自分の選択パターンを口にしたのです。
「AとBの道があったら、なんとなくこっち、って選ぶんです。根拠はよくわからないんですけど、結果的にうまくいくことが多くて」
周りからは「いい選択をするね」と言われる。でも自分では、なぜその道を選んだのか説明できない。
動物的な勘、としか言いようがないんだよね…
すると、グループの仲間からこんな言葉が返ってきた。
「その選び方を教えてほしい」
「私にはその直感がないから、いつも迷って失敗する」
「言語化できたら、それは誰かの役に立つし、お金にもなるんじゃない?」
直感を言語化する
そんなことができるのだろうか。
帰宅後、試しに今悩んでいる買い物を題材に、自分の思考を追ってみた。
電動歯ブラシを買い換えようとしている。
どれを選ぶか?を順序立てて思考のプロセスを追ってみた。
- 価格とメーカーの検索。
- 次にメーカーのホームページでブランド比較表を見る。
- この時、価格は見ない。欲しい機能に○×△をつけて、自分のニーズ(欲しい機能)を明確にする。
- それからAmazonに戻って、価格、割引率、還元率を比較。
- 使用頻度と対応年数から頻度割り・月割り計算をして費用対効果を出す。
- 超ハイスペックは選ばない。不要な機能が多いから。
- 最後にコメント欄と友人のレビューを確認する。
書き出してみて、驚いた。
無意識のうちに、こんなに多角的な分析をしていたのか。
料理をしながら、運転をしながら、頭の中でこの作業を自動的に進めていた。
だけど、無意識なので本人には「なんとなく」に感じられる。でも実際には、かなりロジカルな判断プロセスが走っていた。
友人の口コミ
ただ、話はここで終わらなかった。
機能を比較した結果、私が選んだのは松竹梅とするなら「竹」のグレードだった。必要十分なスペック。論理的には最適解だと思った。
ところが、何本も電動歯ブラシを使ってきた友人が口を揃えて言ったのだ。
「どれを使っても一緒だよ。毎日磨くから切り替え機能なんて使わない。シンプルで十分」
お〜〜〜!なるほど、今までシンプルな機能で十分だったけど、今はより沢山の機能がついて、余計に混乱していたのです。
私にとっての本当の目的は?
確かに、シンプルな機能の商品は高額な商品の半値以下である。
その時、ふと思ったのは、歯ブラシとはなんぞや!?という疑問だった。
そう、虫歯や歯槽膿漏にならないように食後きちんと磨くことだよね。
この「きちんと磨く」為に電動にしているのです。
さらに、さらにこう思った。
そもそも、歯ブラシの高機能性より、いつでも磨けることのほうが大事じゃない?
旅行用とどこの洗面所にも置いて、気がついたら磨く。そのほうがいいんじゃない?
なるほど。そういう視点があったか。
結局、私の直感というのは何なのだろう。
今回の経験を通じて気づいたのは、私の「直感」には3つの層があるということだ。
- 無意識に積み重ねてきた分析力。多角的な視点で情報を整理し、判断する力。要は経験値が役に立つんです。
- 信頼できる人の声に耳を傾ける力。
どれだけロジカルに考えても、最後は「これがいいよ」という友人の一言で決まることがある。自己基盤の10の柱の一つ、「コミュニティを深める」が、こんなところにも効いている。 - 最後は、「そもそも…」という自分が本来立ち帰らなければいけない、あるべき姿なのです。これは、自己基盤の10の柱を深めてきたきた先にある自分軸となるものに似ている。
自分にとって歯は健康のためにとても大事な道具だし、これをこれからも維持しないといけない。「ちゃんと磨く」ことが大事なのです。
そこで、道具を頼るとよりスムーズに実現されやすく習慣化につながるのです。
なので、習慣化されやすいように、手の届きやすい所に置くというのも大事なことだねと。
商品の機能だけに焦点が当たっていたが、少し、自分の人生にとってという大きな枠組みに当てはめると、違う見方が見えてきた。
「直感力を言語化できたら、誰かの役に立つ」
合宿で受けたあのフィードバックが、今も頭に残っている。
言葉にできないものは、教えられない。でも言葉にできれば、迷っている誰かの道しるべになるかもしれない。
自分の中にある「なんとなく」を一つずつ言葉にしていくこと。それは、自分が何を大切にしているかを知る作業でもある。
まだ途中だけれど、少しだけ見えてきたものがある。
そして、自分の人生を自分でハンドルを握ることが、如何に大事か?この小さな買い物の中にでも見え隠れしているように思えた。
ということで、今回も、電動歯ブラシは、「梅コース」になったようだ。
そして、購入履歴を見ていると、3年おきにバッテリーが持たなくなって買い替えているようである。
3年後は、果たしてどんな自分がいるのだろうか?
そうえいば、そろそろAmazonのブラックフライデーのセールが始まりますね。
何を選択し、何を自分に投資するのか?こんな買い物一つにも色々思いがあるんだなぁと思うと興味深いですね。
