ぎゃ〜〜。
左足のふくらはぎがつる痛みで飛び起きた瞬間、私は季節の変わり目を全身で感じることになった。
思わずそり返った体を起こすと、窓の向こうでは徐々に日が明け始めている。
朝の4時半。
太ももに触れた手の冷たさが、夜の間に起きた気温の変化を物語っていた。昨日あれほど暑かった日中とは裏腹に、気温計は19度を示している。窓を開け放し、布団もかけずに眠っていたのだった。
日常に潜む季節の兆し
犬との朝の散歩で、道端に彼岸花を見つけた。
鮮やかな赤が、まだ暑さの残る空気の中でひときわ印象的に映える。田んぼでは稲刈りが真っ盛り。私の地域では少し早めの収穫時期だが、確実に秋の足音が聞こえてくる。
私たちは往々にして、季節の変化を気温という身体感覚で理解しがちだ。特に最近では年々暑くなる気候に、暦の上では、という季語が薄らいでいる。
しかし季節は、彼岸花、稲穂の黄金色といったいつも目にしている風景からもサインが出ているようだ。
2年という時間が教えてくれたもの
今日も花壇苗の出荷準備を終えて、いつものように温泉へ向かった。無理をしないペースで作業を進める自分に、ちょっと歳をとったなぁと感じている。
毎日の温泉通いは、気がつけば2年近くになろうとしている。
当初は特別だった温泉も、今では日常の一部となり、ありがたみを忘れがちになっていた。しかし、朝の足のつりで張ったふくらはぎをほぐすために、ウォーキングマシンで体を温めてからサウナと温泉に入ると、改めてその効果を実感する。
ストレスや緊張で固くなった筋肉が、温泉の湯に浸かることでゆっくりと解けていく。それは単なる肉体的な癒しを超えて、心の緊張までも和らげてくれるのだった。
温泉の入り口には、もうハロウィンのイルミネーションが飾られていた。日中の暑さ30度に騙されそうになるが、確実に季節は秋へと向かっている。
足が攣った朝から始まった今日という一日を振り返ると、小さな気づきの連続だったように思う。
気温の変化に対する体の反応、2年継続した温泉の効果、そして季節の移り変わりを告げる自然のサイン。
私たちの日常は、実は無数の小さな変化で満ちているのかもしれない。それに気づくかどうかは、朝4時半の足のつりのような、ちょっとした「異変」が教えてくれることもあるのだと思う。
季節の変わり目という贈り物
残暑疲れが出やすいこの時期、体調管理の大切さを痛感する。しかし同時に、自分なりの健康管理の方法—食事への意識、温泉での体のケア、無理をしない働き方—が少しずつ形になってきているのも事実だ。
季節の変わり目は、時として体調を崩しやすい厄介な時期でもある。けれども見方を変えれば、それは自分の体と心に向き合う貴重な機会でもあるのだ。
足がつった朝の痛みは、私に変化という刺激を与えたようだ。
皆さんも、季節の変わり目を迎えるこの時期、どうぞご自身の体と心の声に耳を傾けてみてください。
小さな変化の中に、思いがけない発見があるかもしれません。