登山中に膝を痛めてしまった私が、どのように原因を分析し、複数のアプローチを組み合わせて回復に取り組んだかを書いてみたいと思います。
同じような悩みを抱える方に、少しでも参考になれば幸いです。
膝の痛みとの遭遇(4月末〜5月)
最初の違和感
4月末頃の登山中、膝に違和感を覚えました。
「やばいなぁ」と思いつつも、その時は何とか下山することができました。平地を歩く分には特に問題はなかったのですが、翌週の登山では状況が一変。明らかに登りの時点でも痛みが走るようになっていたのです。
当然のことながら、ゆっくりと慎重に降りるしかありません。普段なら半分の時間で済む下山が、登りと同じくらいの時間を要するほどでした。
原因究明への第一歩
登山中にそれほど無理をした覚えもないのに、なぜ膝が痛くなったんだろうか…その答えは、恐る恐る乗った体重計にしっかり答えが。
「ぎゃー!!増えとるやないか!」
南米旅行以降、おやつを食べる習慣がついてしまい、さらに「白米が美味しい!」という理由で食事量も増加。
気がつけば、昨年より4キロも体重が増えていたのです。
問題の分析と対策
単純に、毎日4キロの脂肪を抱えて山を歩いているわけです。ちょっとした坂道でも膝にかかる負荷は相当なもの。このままでは以下のような悪循環に陥ることが目に見えていました
膝の痛み → 歩行困難 → 運動不足 → 体重増加 → さらなる膝への負担
この状況を打破するため、思いつく限りの方法を試すことにしました
- 体重管理:根本原因である体重増加への対処
- 医学的診断:整形外科での専門的な検査
- 体のケア:整体やマッサージによる体の歪み改善
- 段階的復帰:無理のない範囲での活動再開
4つのアプローチの実践
体重を減らすことは過去にも何度か試みていましたが、今回は膝の痛みという切実な問題があったため、「やばいやん」という危機感が常にありました。
アプローチ①:できるだけ甘いものを避ける
当然のことですが、増えた体重をとにかく元に戻さないといけない事態になってしまいました。今までは、「痩せたらいいなぁ」だったのが、やばいでしょう!モードです。とにかく、無理なく痩せるために甘いものを家に置かないからスタートです。
アプローチ②:専門医による診断
整形外科選びでは、できるだけ専門性の高い医師に診てもらいたいと考えました。市立病院のホームページで整形外科の担当医を調べ、主な資格や認定を確認。
選定のポイント:
- リハビリテーション専門医
- スポーツドクターの資格
- 登山のような運動への理解
一日がかりの待ち時間でしたが、診察の結果、レントゲンで見る限り関節の摩耗はさほど進んでいないことが判明。
医師からは以下の提案を受けました:
- しばらくは様子を見て安静にすること
- 登山時、特に下山時にはサポーターを着用
- サポーターに頼りすぎないよう、負担のかからない筋力強化も必要
アプローチ③:体のケアと専門的な施術
外科的に大きな問題がないことがわかったため、次はスポーツ整体でのケアに取り組みました。膝をかばって歩いていたせいで体全体が歪んでいる感覚があったからです。
受けた施術:
- ストレッチによる筋肉の柔軟性改善
- 海水温熱での筋肉弛緩
石灰沈着という新たな発見
ストレッチの専門家によると、年齢とともに膝付近に石灰が溜まりやすくなり、石灰沈着が起こっているとのこと。この部分をマッサージしてリンパの流れを改善してもらいました。
初めて聞いたので少しびっくりしました。で、調べてみると
石灰沈着とは?
主にリン酸カルシウムやシュウ酸カルシウムなどの結晶が、以下の原因で膝周辺の組織に沈着する現象です:
- 関節や腱の老化(代謝低下)
- 軟骨のすり減り
- 炎症やケガの蓄積
- 血流やリンパの滞り
改善のためのケア:
- 温熱療法による血行促進
- サウナでのストレッチ
- マッサージでリンパの流れ改善
- 水分摂取による老廃物排出
アプローチ④:段階的な活動再開
施術を受けた後、急激に痛みがなくなったわけではありませんが、今まで膝の痛みで身体のバランスが傾いていたように感じていたのですが、少し元に戻ったような感覚がありました。
温泉には毎日通っているのでサウナでの簡単なストレッチを加えました。これは、どうせサウナに入っているのだからさほど負担にはなりません
登山は1ヶ月ほど休みましたが、平坦な道を歩くことは問題なかったため、膝に負担がかからないよう、ゆっくりペースでいいから毎日10,000歩を分散して歩くことを継続しました。
回復の過程と現在の状況
様々な取り組みの結果、徐々に痛みが和らいでいました。
そろそろ登山も再開したいなぁと考えていたのですが、7月はコーチングのワークショップや研修に参加していたため、ほとんど山に登ることができませんでした。
やはり1ヶ月のブランクは大きく
- 行きたいと思っても、なんとなく腰が重い
- 実際に登ると、暑さもあってきつい
などの理由にてなんとなく尻込みしていたのです。
そこで、手始めの大神神社にある御神体にチャレンジ!
昨日は、ほとんど膝の違和感や痛みもなく下山することができました!
やった〜〜!!
今後、より急峻な登りや下りがある場合は、サポーターも併用していく予定です。
学んだこと・今後への教訓
何が効果的だったのか?
人によってまちまちでしょうが、私の場合は複数のアプローチを同時に行ったことが良かったと考えています。特に重要だったのは:
- 専門医による正確な診断 自己判断せず、きちんと専門医に診てもらうことの重要性
- 根本原因への取り組み 体重増加という根本的な問題に向き合ったこと
- 複合的なアプローチ 医学的治療、体重管理、体のケアを同時に実施
- 積極的な関与 医師や他人に治療を丸投げせず、自分なりに考えて行動したこと
今後気をつけること
- 体重管理の継続
- 定期的なストレッチとケア
- サポーターの適切な使用
- 無理のない登山計画
まとめ:私が学んだ5つのポイント
- 早期の専門医受診:自己判断は禁物、適切な診断が回復の第一歩
- 根本原因の特定:症状だけでなく、原因(この場合は体重増加)への対処が重要
- 複数のアプローチ:一つの方法に頼らず、様々な角度からのケアが効果
- 患者としての積極性:治療に受け身ではなく、積極的に関わることの大切さ
- 段階的な復帰:焦らず、体の状態に合わせた無理のない活動再開
怪我や病気は誰にでも起こりうることです。
大切なのは、適切な専門家の助けを借りながらも、自分自身が治療に積極的に関わることだと実感しました。
同じような膝の問題で悩んでいる登山者の方々にとって、この体験談が少しでも参考になれば幸いです。
安全で楽しい登山ライフを送るために、体のケアを怠らず、無理のない範囲で山を楽しんでいきたいものですね♪
では、また!!