大変な思いをして、ようやくレインボーマウンテンからホテルに帰ってきたのは夕方の4時ごろでした。12時間にも及ぶツアーで少しくたくたに疲れていたのもありましたが、とにかく今日は早めに就寝となります。
翌朝は朝6時10分のクスコ 市内のワンカック駅からマチュピチュに向けてさぁ出発です!
実はマチュピチュは標高が2300メートルとぐっと高度が下がります。
すなわち、あれだけ悩まされていた高山病ともしばしのお別れです。そう思うと心が躍るようでした。
マチュピチへの行き方
私たちはできるだけツアー費用を安く抑えたかったので、マチュピチュへは、ツアーに乗らずに早めに個人で電車と入場券を購入していました。
チケットは事前にマチュピチュセンターで購入できます。
実は、最近ではマチュピチュは人気のため一定の入場制限があり、入る時間や人数が決められています。そして中の見学も自由に歩くことができず、5パターンほどの見学コースが設けてあり、まずはオーソドックスなコースを選択しました。
入場料は、1回に付きお概ね1万ぐらいでした。
前回友人が行ったときの情報によると、すぐにチケットは完売になり、結局ツアーに申し込まないとマチュピチュに入れなかったという情報を聞いていたので、こちらは飛行機をとった時点でマチュピチュの入場券とクスコから電車の予約をすぐに入れました。
確かにキャンセルは100%とリスクが大きいものの、行けなかったらやはり後悔すると思い、思い切って早めにチケットを購入しました。特に2日目のワイナピチュは登山コースのため、人数制限が1日200名と限られています。
実際は、本当にチケットがすぐ売れ切れていたのかどうかというのは今となっては謎です。
多分、ある程度の枚数を事前に購入することができますが、このように日が近づいてくるに従って旅行会社がチケットを抑えてしまって、高値で売りさばくのではないかと私は思っています。
というのも、冷静に考えてもツアーの料金は個人で現地まで赴くよりも1.5倍ほど高くなっております。
もちろん安全性と安心感はツアーの方がありますが、とはいえ、単に列車を予約して、その列車に乗るだけなので、さほど心配もしていませんでした。ただ、早朝からの出発なので、駅から歩いて5分程の所にホテルをとり、とにかく安全に現地まで赴けるよう考えていました。
実はこの時期は雨季のため、最寄りの駅からは電車が発車しておらず、さて、どうしたものかと悩んでいたのですが、やはり名所とあって、ペルー鉄道がオリャンタイタンボ駅まで2時間、バスでの送迎がついており、オリャンタンポ駅から1時間半マチュピチュ駅まで列車というコースになります。
いずれにせよ、ペルー鉄道がマチュピチュ駅までバスと電車を使って送迎してくれるので、何かあってもひとまず安心でした。
ペルー鉄道には、デラックス特等席から、まずまずの席まで4段階ぐらいに分かれています。今回はたった1時間半の電車の旅だったので、外国人対象のワイドビュークラスで行きました。まあ、これで十分だと思います。
ということで、2日間のマチュピチュ見学、ホテル1泊、日本語ガイド料金、クスコからの交通費と登山シャトルバス2回で概ね8万ぐらいでした。
実は、友人が数年前に訪れた時より規制が厳しくなっていました。
今後は、更に値段が上がってくるのではないかと思っています。
最近の旅はネットを使えばなんとかなる
マチュピチュ駅に着くと、ホテルの係の人が迎えに来てくれていて、徒歩10分もかからない宿でしたので無事チェックインできました。
周りは観光客で賑わっており、どこのレストランも食事時になれば客引きがいましたが、だからといって、さほどのしつこさはなく、夜でもホテルの近くで安心して食事を取ることができました。
到着した午後にマチュピチュの観光をしたのですが、本当にテレビで見た通りマチュピチュに行くための登山用シャトルバスに人の行列ができています。「ああ、本当にここまでやってきたんだ!」と実感が湧いてきました。
登山バスで一路、マチュピチュの入り口まで向かいます。バス代もネットで事前に購入し少し高くなりましたが、チケットの購入に並ばずにスイスイ行けたのは、ネット購入というのが大きかったと思います。
また、ここでは遺跡を見るのでやはり、日本語を話せる方にガイドを依頼して、ゆっくりとかつ効率的に見学しました。この旅行で、日本人のガイドを付けたのはここが最初で最後でした。
ネットで検索するとよくわかるのですが、日本人ガイド付きと英語のガイドもしくはスペイン語での価格は、2:1.2 : 1ぐらいの価格帯です。とにかく、英語がカタコトでも話せるのであれば、歴史的文化背景を知るツアー以外は英語ガイドで十分です。
うちの娘は英語が喋れませんでしたが、途中からカタコト英語とGoogle翻訳のスペイン語でなんとか現地の人と会話をしていました。慣れとは恐ろしいもので、それがまた旅の醍醐味になります。
400年もの間眠り続けていた天空都市遺跡
ようやく辿り着き、ゲートをくぐったらそこは、本当に天空の城ラピュタを思わせるような、標高約2280m付近のアンデス山脈の山中に築かれた天空都市遺跡が眼下に広がっていました。マチュピチュはそこから400年もの間、ひっそりと存在し続け、誰にも気づかれませんでした。
1911年にアメリカの探検家ハイラム・ビンガムによって偶然発見されたため、遺跡内の神殿や大広場、段々畑、住居跡などは、15世紀半ばのインカ帝国時代のままの状態で残っていました。
確かにマチュピチュは高い山々に囲まれおりそして、この時代の山の神に祈りを捧げる場所であり王侯貴族の避暑地でもあったと言われています。
実際に、このマチュピチュの姿は、本当に上までシャトルバスで上がって、入り口をくぐり、中まで入らないと姿を現しません。まさに、隠れた天空都市なのです。
辺りは奥深く険しい山々に囲まれ、中国の山水画を思わせるほど、切り立った山が海のように果てしなく連なります。
そして、翌朝、もう一度、その向かいにあるワイナピチュに登頂するのですが、その際に朝見た雲海が素晴らしく、雨であっても時折り見せる雲の流れから現れるマチュピチュの姿は、さらに趣きがありました。
これが、雨季でも綺麗とか、趣きがあると言われる由縁なのでしょう。
マチュピチュに滞在して初めてわかる、旅の旅情をここで感じました。
さあ、明日はこの写真のいちばん高い山ワイナピチュへ登頂だ!