娘の薬剤師国家試験まで2日!
お昼ごろ、娘が自分の勉強部屋から降りてきて、キッチンで「8000円って高いよなぁ」とつぶやき始めました。
不思議に思って尋ねてみると、今日からこの二日間、ゼミで出している直前ポイント講座の動画(6教科各50分)が配信されているとのこと。その価格が8000円ということで、彼女はダウンロードせずに諦めるつもりでした。
「えっ?!」と私は思わず反応してしまいました。たった8000円で合格を勝ち取れるのならと、下心が私の中でむくむくと芽生え始めたのです。
「ちょっと待って、直前のポイント問題でしょう?受けておいたほうがいいんじゃない?」と思わず口を挟んでしまいました。
親心と言っていいのかどうかわかりませんが、あと1点で落ちるようなことがあったら何とかしたいと思ったのです。
娘の言い分はこうでした。「今更ここでおさらいの問題をしても、その配信動画がつまらなかったらもったいない」と。
そこで私が「8000円で合格できるなら、私がお金を出すわ」と、半分冗談で言ってみました。
確かに娘は今までずっと大学で開催しているゼミに通わず、1人で勉強してきました。理由は、大学まで片道2時間、往復4時間の通学時間がもったいないからでした。なので、ずっとひとり自宅で勉強していたのです。
今から直前のポイントを教わっても、もし知らないことが混じっていて戸惑うことがあれば、それこそマイナスになってしまいます。
娘としては「ここまで精一杯やってきたんだから、特にいいかな」という感じだったようです。
自分ごとで考えてみると
私も今まで自分のキャリアコンサルタントなどの国家試験を受けてきた経験から、直前のテストが役に立ったかどうか考えてみました。
そういえば、学校が作る模試問題と国が出す問題は作成者が全く異なるため、深く理解できていないと、単なる暗記だけでは正解に辿り着けなかったなぁ。というのが、自分が国家試験を受けた時の実感でした。
選択肢を与えてみる
とはいえ、この動画は実際に見てみないと、内容の善し悪しは分かりません。あくまでも机上の空論なわけです。
初めは親として「8000円で直前問題を教えてもらえるなら??」と思いましたが、冷静に考えたら「そんなに甘い話はないよね」とも思いました。とはいえ娘も少し迷い始めていたので、私からはこういう提案をしてみました。
「とりあえず8000円の教材をダウンロードしてみたら?さくっと聞いてみて、つまらないと思ったら聞かなくていいし、ちょっとでも役立ちそうだと思えば聞けばいい、くらいの気持ちでどう?」
実は娘はここ数日、あまり焦ったように勉強していませんでした。
おそらく自分が計画していた学習は既に終わっていて、今はざっくりと振り返っているという感じでした。そのため、数日前から時間に余裕があったのです。
「どうせ今時間があるんだから、その隙を利用して少し振り返ってみるのはどう?」と提案をしました。50分の授業を6回聞くということで、復習がてら動画を見る。
つまらなかったら、途中であっても止めるというのも一つの手だよ。
まぁ、雑誌を買うような感覚で見てみたら?という提案です。
娘は、30分ほど他の人の意見やレビューを見て、「まあ1回買ってみるか」と8000円で購入しました。
やってみると見えてくるものもある
ダウンロードした後、一応すべての講義を聞いていたようです。
結果は「たいしたことなかった」というのが結論でしたが、そもそもやってみないとその評価も分かりません。
良かったか悪かったかは別として、試験前に少し時間があったので復習の意味を兼ねてできたのは良かったのではないかと、私の視点では見ています。
結局、8000円は娘が自分で払ったようで、その意味でも納得のいく購入だったのでしょう。
とはいえ、ドキドキそわそわ、
親というものは何とか合格を勝ち取ってほしいと手放しで不安になってしまうのですが、当の本人はこの1年間頑張ってきた結果をここで発揮する立場です。
自信があるのかどうかは分かりませんが、今の持てる力で頑張っていくしかありません。
この方法が今のベストだと思った上での明日からの試験なのでしょう。
親としては不安が募りますが、娘からは「どうだった」とか「頑張って」などの激励の言葉は一切LINEで入れてくるなと言われました。
むしろ平常通りが良いようです。
私はやきもきしますが、すべては娘の人生です。
今日は、明日の国家試験のための前入りで、娘を駅まで送り届けました。
よし!無事、任務完了!!
娘はビジネスホテルに泊まって近くの温泉へ行くらしい。リラックス、リラックス♪
どんだけ余裕かましてまんねんと思いつつ、一番不安なのは娘だよなぁとも考えが巡ります。
「頑張って」とは敢えて言いませんでしたが、夜になっても、明日の朝になってもきっと私はドキドキ、そわそわしているんだろうなぁと思っています。