「あー、ひとつ終わった。」
今年の年末行事の一つ、祖母の七回忌が終わりました。このため息は、主人の妹たち家族とおじさん、そして子どもたち12名分の食事準備を終えての安堵からです。
普段の集まりでは気軽に食事を作るのですが、今回は年忌法要ということで、焼肉や鍋料理でワイワイと楽しむようなスタイルはふさわしくないと感じていました。
以前は仕出し屋さんのお弁当を頼んでいましたが、値段の割に美味しさに欠けていました。
この田舎では高級料亭もなく、みんなで外食に行ける場所も限られています。
集まりの本来の意味を忘れないよう
ここで思い出すのは、私が嫁いできた頃の出来事です。まだ祖父母も元気で、様々なしきたりの中心は義父と祖父でした。
私が「美味しいお店で食事をした方がいいのでは」と提案したところ、祖父母から大切なことを教わりました。
年忌法要とは、親戚が集まってご仏壇の前で故人を偲び、懐かしい思い出話に花を咲かせることこそが、ご先祖様へのご供養なのだと。
確かに、法要は故人を偲んで執り行われる儀式で、食事は来ていただいた方へのおもてなしです。おもてなしは大事ですが、故人を偲ぶという本来の意味を忘れては本末転倒だと、その時感じました。
それから30年、ご来客へのおもてなしは大切にしながらも、集まりの本来の意味を忘れないよう心がけています。
その思いを胸に、昨年から新しい試みを始めました。
松花堂弁当の器15客を思い切って購入し、市販品と手作りの料理を組み合わせることにしたのです。
確かに手間はかかりますが、見た目も良く、田舎らしい温かみのある食事の形が見つかったように思います。
今回のメニュー
- 手作りローストビーフ:精肉店で購入した和牛をヘルシオで調理。お手製のソース付き
- エビチリ:海老を買ってきてCookDoで味付け。551蓬莱のエビシューマイと共に
- お刺身:柵買いの魚を当日切り分け。剣も添えて
- ブリの焼き物と鰻巻き:鰻入りだし巻き卵を今回は作ってみました
- 筑前煮:蓮根、ゴボウ、人参、鶏肉をホットクックで調理
- 柿の葉寿司と中華ちまき:奈良の名産の柿の葉寿司で手軽に、中華ちまきは551蓬莱で購入。見栄えも良い!
- 揚げたての天ぷら:鱧、蓮根、かぼちゃは揚げたてで食べるのが美味しい!
好みを考えて準備したおかげで、ほとんど残さず完食していただけました。予備の冷凍ピザや茶碗蒸しも用意しましたが、柿の葉寿司が軽い締めとして重宝しました。
みなさん大満悦でお帰りになり、私も安堵の気持ちでいっぱいです。前日からの買い出しと早朝からの調理で疲れは出ましたが、温泉でゆっくりと癒すことができました。
おばあちゃん、みんなが集まって楽しそうでしたよ。いつも見守っていてくれてありがとう。
おばあちゃんと過ごした懐かしくて温かい思い出を振り返りながら、知らぬ間に寝むりについていました。