終わった〜!ふぅ。
どっと椅子に腰掛けたのは、午後3時半過ぎでした。
今日は寄せ植え教室の開催日でした。
40名ほどのお客様と一緒に、秋から冬にかけての寄せ植えを楽しみました。
秋からお正月にかけての寄せ植え教室スタート
このイベントは奈良県農業協同組合の会員様と地域交流寄せ植え教室です。
会員様にとっては、地域の方々が集まって活動することで、交流や学びの場となるイベントです。
弊社は駐車場が広く、山間部に位置することから、地域のお客様にとって比較的訪問しやすい立地となっています。
また、農場内のハウスでの開催で、準備から片付けまで全て弊社で行いますので、職員様や役員様にとっても依頼しやすいのだと思います。
ありがたいことに、毎年の恒例行事として定着しております。
振り返れば 25年
振り返ってみれば、私が寄せ植え教室を始めてから既に25年が経とうとしています。
始まりは、シクラメンを買いに来られたお客様に、鉢花だけでなく、当時手掛け始めていたガーデンシクラメンも楽しんでいただきたいという思いからでした。
ホームセンターで購入した丸いプラスチック鉢にコニファーと寄せ植えをして、クリスマスツリー風にアレンジした見本を置いたのがきっかけです。
その見本を「売ってほしい」とお客様に言われ、材料費を概算して販売したことから全てが始まりました。
その後、様々な鉢に植えたり、コニファーだけでなく市場で仕入れた冬の植物も取り入れながら、クリスマスアレンジや和風の作品も手がけるようになりました。
作るとすぐに売れる状況で、おそらく寄せ植えは欲しいけれど、作るのが苦手な方や面倒に感じる方にぴったりだったのでしょう。
農場での出荷作業や子育てに追われる中、この季節限定の仕事は仕入れなどの準備で夜遅くまで及ぶこともありました。
当時の寄せ植えブームも追い風となり、ハンギングバスケットマスターや造園土木、グリーンアドバイザーの資格も取得し、様々なお客様のニーズに応えられるよう努めてまいりました。
そうした取り組みがお客様の目に留まり、各種団体様の恒例行事として教室が定着していったように思います。
一人の女性が、田舎の花作り農家の嫁から園芸のアドバイザーとして成長し、地域と共に歩みながら、現在の奈良県農業指導士としての活動へと繋がってきました。
自分たちが育てたシクラメン1鉢を直接お客様に販売する活動から始まり、冬の園芸教室の講師、地域密着型の農業指導へと発展。さらに「農作物を作る」から販売までの体験を通じた教育活動を地道に続けて今に至ります。
株式会社アトレス 宇陀ガーデン事業部にて私が提供できることはこちらから
さまざまな時をえて
このグループ様との活動も20回を数えるまでになりました。
コロナ禍の中でも、ハウスを解放して人との距離を保ち、お互いにマスクを着用しながら教室を開催したことが、今では懐かしい思い出となっています。
対面での接触を懸念される方々のために、役員様に材料を受け取っていただき各家庭へ配達する形を取り、作り方については動画を作成してご覧いただくなど、様々な工夫を重ねた日々も、つい先日のことのように感じられます。
そして、そんな時代を経て、椅子に身を預けながら、地域の皆様に支えられて今ここに立っていられることに、ありがたいなぁと感謝の気持ちが湧いてきています。