朝、目覚めたときの寒さに驚いた。
昨日衣替えをして布団も厚手に変えたというのに、まだ寒さを感じる。
窓の外を見れば秋晴れなのに、朝の気温はわずか12度。秋の訪れを肌で感じる瞬間だった。
そんな寒さの中、ふと気づいた。来週は三重県にある熊野古道を歩く予定だ。最近の忙しさに紛れて、すっかりトレーニングを忘れていた。
「熊野古道」の文字。「やばい!」大丈夫かなぁ?体力??。
これって、学生時代に試験前夜に「やばい!」と騒いでいた、あの頃の私と同じじゃない?歳を重ねても、この習性だけは変わらないらしい。
今日は3連休のなか日。しかも、素晴らしい秋晴れ。この機会を逃すわけにはいかない。急遽、予定を変更して大阪と奈良の県境にある金剛山へ向かうことにした。
11時に登山開始。準備不足は否めないが、秋の爽やかな空気が背中を押してくれる。20度前後の気温は、登山には最適だ。家族連れの姿も見られ、山の雰囲気も和やか。
登るにつれて、じわじわと汗が滲んでくる。「まだかな」「本当に頂上まで行けるのかな」という不安がよぎる。でも、一歩一歩進むうちに、そんな不安も薄れていく。1時間半ほどで山頂に到着。最後には、額から頬を伝う汗がポタポタと落ちる。
山頂での休憩。カップ麺の味は格別だ。普段なら何とも思わない味が、この瞬間は最高の贅沢に感じる。汗をかいた後の温かい汁物は、徐々に冷えてくる身体を温めてくれる。
下山後、家に帰って夕食の準備をしながら、あれ、なんだか足の疲れを感じる。
でも、この程度で疲れるようでは、来週の熊野古道が心配だ。もっと早くから準備すべきだったと思うが、既に時は遅し。
夜、おでんを食べながら1日を振り返る。
涼しくなった外気と、お腹野中のポカポカ感が、なんとも言えず心地よい。
結局、今回の登山も熊野古道直前の「駆け込み準備」。
相変わらずね、と自分を笑う。
でも、この「相変わらず」が、案外私らしさなのかもしれない。
計画性のない行動を反省しつつも、即興の決断で素敵な1日を過ごせたことに、うふふふ。
これが私流なのかもしれない。
完璧を目指すより、自分らしさを受け入れる。そんな気持ちで、心地よい疲れと共に眠りについた。
明日は何をしよう?