私なんてキャリアがない!と思っていませんか?
実は私、ず〜〜〜〜っとそう思っていたんです。華々しい経歴も、それから人に役に立てられるような経験も、お話しできるようなことは何もない!と。(笑)
今だから、そう笑えるようになりましたが、それも、コーチングに出会ってコーチと個人セッションを積み重ねていくうちにようやく自分の存在価値を認められるようになってきたのです。
今日は、そのことについて少し書いてみたいと思います。
キャリアって何?
キャリアとは、一般に仕事・経歴・就職・出世などのイメージで使われることが多い言葉ですが、昔は、キャリア組とか、キャリアウーマンとかキャリアアップなどの用語が定着していた為、私はここから離脱した人間なんだとずーっと思っていたのです。
厚生労働省が提唱しているキャリアの概念の中には、『キャリアは、個人と働くこととの関係の上に成り立つ概念であり、個人から独立して存在しえないということである。時間的持続性ないしは継続性を持った概念』として定義されています。
すなわち、どの人にもキャリアが存在し、年齢と共にその厚みが増していき、仕事の枠に囚われずに人生丸っと生きる上での役割や経験もキャリアの蓄積であると捉えるのです。
キャリアの語源は『轍』
もともとcareerという言葉は、ラテン語のcarrus(車輪の付いた乗り物)から来ていると言われており、『轍(わだち)』という意味で、馬車の車輪が通った跡のことなんです。
なので、どんな人にもこの軌跡は存在し、有名大学や企業という肩書きというこだわりではなく、
- どんな家庭に生まれ育ったのか?
- 何を学んだのか?
- どんな仕事についたのか?
- どんな人と出会ったのか?
- どんな人が好きなのか?
- 趣味は?楽しいことは?
というすべての経験がキャリアであり、それが自分の人生を今、作っているのです。
自分にはキャリアが無い無い尽くしの人生だと思っていた
私は30歳の時に農家の嫁にとして奈良県の田舎に越してきました。
もともと、海外添乗員をしていたので、自分のキャリアを継続向上させるためにも続けたかったのですが、なにぶん、海外で仕事をするとなると一回に8日以上は仕事をのために家を開けなければなりません。
加えて、打ち合わせなどに時間をとられているので閑散期ではまとめて休みが取れるものの、繁忙期であるゴールデンウィークやお正月、夏休みはほとんど国内にいることがない生活でした。
結婚するにあたり、農業という自営業は、原則家族が総出で働くことが当たり前でしたし、そうすることで嫁ぎ先の家族ともうまくやっていけると思っていました。
実際、家内労働と数人のパートさんが中心で花作りをしていたため、私が中心になって働くと言うよりも、まずは、経理関係を任されることになりました。
それから約30年、今では経理関係と人材マネージメントを中心に農業をしていますが、それでもなを、
「私にはキャリアが無い。」「キャリアが構築されていっていない。」「これは、主人のお手伝いである。」「キャリアから離脱した人である」
子育ても3人の子育てもしていたのですが、私の頭の中には、
「子育ては女性にとって当たり前で、それはキャリアではない。だから私には何もない。」
そんな風にずっと思っていたのです。
コーチングセッションで自分の強みを認識する
しかし、自分の歴史をコーチングセッションで振り返ることによって、自分のやってきたことをひとつずつ言語化していきました。
すると、たくさんの頑張ったこと、成し遂げた事が言葉という形になって私の目の前にたくさん現れてきたのです。
コーチは、セッション中に私の経歴について話を耳を傾むけてくれて、
「そうだったの…それで…」「すごいじゃない…それってあなたの強みよね…」「それは、女性目線でしかできないことよ」と、私のやってきたことを一つ一つ大事に埋れていた轍の中から拾い上げてくれました。
そんな数年間のセッションの体験を終えて、そっか、私の生きていたこと、存在自体が価値があるんだ!そして、会社でやってきたことだけではなく、こういった経験値もキャリアだと自分の中でようやく認められるようになったのです。
このキャリアがないと言う自分の固定概念が、ずっと私を枠の中にはめ込んでいたんだと思います。
たくさんの強みが、言語化できた時、それは人に誇れるようなものや素晴らしいと人から言われるものでは無いかもしれないけれども、私にとっては宝物と思えるようになってきました。
ずっとこだわっていたキャリアと言う言葉の持つ意味が、ようやく私の中で腑に落ちたのです。
キャリアをもっと生かして人生の厚みを!
人から見れば何の意味もなさないことでも、この歩んできた道を自分が認められなかったら、自分の存在すら認めることができないとようやく腑に落ちました。
そして、私は、誰にでも持っている『キャリア』をもっと人生に活かしていこう!と言うことを伝えたくて『キャリアコンサル』という言葉に導かれるように今勉強し始めています。
3月から、オンラインクラスで学びを深めているのですが、理論家の特徴と名前、労働法、職業支援、心理検査アセスメントと、私にとってあまりなじみのない用語もあり、解っていても定着が難しいのですが、とにかく少しずつ私自身の人生の厚みをつけていこうと思っています。
さて、まだ合格まで遠いなぁ(笑)