秋ぐちに植え付けた玉ねぎの苗がようやく身を膨らましはじめました。
「やった〜〜〜!いやいや、慌てる乞食はもらいが少ない?!」と思って、もう少し、もう少し…
収穫の日を楽しみにしていたある日…
外は雨…恵の雨かもしれませんが、2〜3日続くとどうでしょう…。「ようやく、収穫だ!」と思っていた玉ねぎの苗に異変が…。
美しい緑の矢は少しグレー色になり、引っこ抜いてみると、玉ねぎの球がズルケている。
ガ〜ン( ; ; )
あれだけ待ちに待った玉ねぎの収穫なのに…く、腐りかけている。
大慌てで玉ねぎを掘ってみる。
あれ、…これも、あら…これも…
半年前、どれだけ収穫を心待ちに植え付けたことでしょうか…
そんなストーリーがちらほら聞こえてくる中で、私が手にした小さな玉ねぎ。
掘り起こして間もない玉ねぎの薄皮は焦げ茶色というより、肌色に近い。
サラダにしようと皮をむくと、玉ねぎの白い部分が爪で傷つけられる程、初々しい。
つるりとむけた玉ねぎの白さは、みずみずしさで、白い輝きを放っている。
それはまるで、真珠のようだ。
そして、玉ねぎの香りがほのかに香り、生まれてきた赤児ののようにキラキラしている。
そう、小さいながらも、しっかりと生命を育んでいるのが伝わる。
作り手は、この小さい宝石に半年前のストーリーを重ね合わせ、今しか味わえない味覚を楽しむ。