ようやくルンバが走れるようになった。修理完了。ほっと一息だ。
実はここ1ヶ月ほど、「ルンバのエクストラクターが詰まってます。掃除をしてください」というエラーが出ては途中で止まる日々が続いていた。何度かエクストラクターを掃除してみたものの、それでも動かない。
もう買い直さないといけないのか……。
そう諦めかけていた時、YouTube動画に救われた。
「エクストラクター部分が故障しているなら、中古部品を買って装着し直せば何とかなる」
ほ〜〜〜、ネットで検索すると中古のエキストラクター部分の部品が7,000円ほどで出てきたので注文してみた。
数日後に届いた部品を、主人が何とか取り付けてくれた。
中古部品で届いたもののそれもかなり使用されていて、新品に比べれば見劣りするけれど、そもそも新品の部品を販売しているサイトが無い。
「まあ、これでもいいか。とりあえず…」と思いながら取り替えてみると、動いた。本当に動いた。
新しいルンバを買わずに済んだ!
その瞬間、ほっとした。
失って初めて気づく、静かな働き者
実はルンバには、スケジュール機能がついている。毎日決まった時間に、勝手に掃除をしてくれていたのだ。
だから私は、部屋が、特にキッチンがこんなにも汚れるとは思ってもみなかった。
驚愕の事実だった。
ルンバが動いていたのか、動いていなかったのかすら覚えていないくらい、自然に掃除してくれていた。それが私の「標準」になっていたのだ。
故障してみて初めて気づいた。「なんだか最近、部屋が汚いな……」。そうだ、ルンバが壊れていたんだ。
それからは毎日せっせと掃除機をかけたり、モップでフローリングを拭いたりする日々。改めて思う。ルンバ効果、すごい。
自動化が支える、私の暮らし
こうして絶えず勝手にやってくれる「自動機能」というのは、本当に素晴らしい。
炊飯器だってそうだ。スイッチを押せば勝手にご飯が炊ける。もちろん、お米を研ぐところから全自動でやってほしい気持ちもあるけれど、それでも十分ありがたい。
今年買った洗濯機も、ブログでレビューを書いたくらい大活躍している。
ルンバと同じように、私の生活の中でなくてはならない存在だ。
ホットクックやヘルシオもそう。
あれがないと、私の自炊生活は成り立たない。もちろん電子レンジやガスコンロだけでも調理はできるけれど、一発で勝手に焼き上げてくれる自動機能は、まさに現代の調理家電の真骨頂だ。
ぐうたら主婦には、ちょうどいい。
こういった家電を組み合わせて暮らしていけるのは、本当にありがたいことだと思う。
旬が教えてくれる、もうひとつの豊かさ
その一方で、私は「自然」というものも大切にしたいと思っている。
それは、「旬」を利用した料理だ。旬の食材は安価でおいしく、その味は格別。田舎で暮らしているからこそ味わえる贅沢だ。
人によって生活スタイルは様々だけれど、現代の便利な家電製品と、田舎で手に入る旬の食べ物——この両方が、私の生活の質をぐっと引き上げてくれている。
ルンバが壊れて、修理して、また動き出した。そんな小さな出来事から、改めて気づかされた。当たり前に動いてくれているものの有難さを。そして、便利さと自然の豊かさが共存する、この暮らしの心地よさを。
先日、友人を招いた時のこと。イカとブロッコリーとレンコンのペペロンチーノを作ってランチに出したところ、「これ、おいしい!」と大好評だった。
嬉しくなって、その場で作り方をレクチャーした。
作り方はいたってシンプル。
イカは内臓を取り出し、胴と足を輪切りに。
ブロッコリーは小房に分けて、電子レンジで軽く加熱。
レンコンは5mmほどの薄切りに。
あとは、オリーブオイルでニンニクと鷹の爪を香り立たせ、レンコンを炒め、イカを加えて蓋をして蒸し焼き。最後にブロッコリーを加えて塩で味を整えれば完成。
ほんの数分でできる。
イカの旨味がオリーブオイルに溶け出して、それが野菜に絡む。本当にシンプルだけど、それがまた美味しいのだ。
「旬」が料理を変える
ところが後日、友人から連絡があった。
「作ってみたんだけど、そんなに美味しくなかった……」
え、どういうこと?
詳しく聞いてみると、彼女は家にあった冷凍ブロッコリーを使ったという。それを解凍して炒めたら、歯ごたえが全くなく、レンコンも炒めすぎてしまい、全体的にべっちょりした仕上がりになってしまったらしい。
ああ、そうか。そこだったのか。
彼女と私の料理の決定的な違い——それは、私が比較的冷凍食品ではなく、その時期の旬の野菜を使っているということだった。
たまたま私が作ったのは、夏の暑さが落ち着いて秋に入り、ブロッコリーやレンコンが美味しくなってきた頃。
特にブロッコリーは栄養価が豊富なので、この時期は積極的に使う。
わざわざ高いものを買うのではなく、その時スーパーにあった旬のものを選ぶ。
それだけのことなのだ。
だから、同じ「イカとオリーブオイルの炒め物」でも、夏ならズッキーニやトマト、ナスを合わせる。
これから寒くなれば、白菜や大根と組み合わせても美味しいだろう。
私が料理を作る時、「これでなければならない」という縛りはない。
「イカとオリーブオイルに、今日は何の野菜が合うかな?」——そう考える方が、ずっと美味しい食事ができると思っている。
以前ブログにも書いたけれど、夏に作る私のナスの煮浸しを気に入ってくれた友人が、「またあれ作って!」とリクエストしてくれることがある。
でも、秋以降のナスは皮が硬くてあまり美味しくないから、「旬じゃないから今は作れないな」といつも断っている。オクラも同じだ。
旬のものは、安くて美味しい。季節を味わうには最高の食材だし、不思議と料理の腕もぐっと上がったように感じる。
便利さと自然が、暮らしを彩る
人によって生活スタイルは様々だけれど、現代の便利な家電製品と、田舎で手に入る旬の食べ物——この両方が、私の生活の質をぐっと引き上げてくれている。
ルンバがまた動き出した。
そんな小さな出来事から、改めて気づかされた。当たり前に動いてくれているものの有難さを。そして、便利さと自然の豊かさが共存する、この暮らしの心地よさを。
機械に任せるところは任せて、自然に委ねるところは委ねる。
そのバランスの中に、私らしい暮らしがある。